子犬や子猫、とても可愛いですよね。
日本人は特に子犬子猫を可愛いと好む傾向があるように思えます。
そんな可愛い子犬についてですが、『親元に生後8週以上いた方が、攻撃性など問題行動の割合が減少』するという調査結果が、麻布大学の菊水健史教授(動物行動学)より発表されました。
菊水教授は、2018年に予定している動物愛護管理法の見直しのため、環境省より生後50~56日で分離された子犬と、生後57日以降に分離された子犬で、問題行動を起こす割合に統計的な差があるかどうかを委託され研究。
そして、ペットショップなどで販売する子犬を生まれた環境から引き離すのは、生後7週目より8週目以降のほうが、成長後にかみ癖などの問題行動を示す割合が減ることが調査でわかりました。
調査では、ペット店などで作る「全国ペット協会」に加盟する店舗で子犬を購入した飼い主に実施したアンケート(有効回答・4033匹分)を統計的に解析。
その結果、繁殖業者から生後50~56日で出荷された子犬と生後57~69日で出荷された子犬を比べると、成長後の「見知らぬ人に対する攻撃性」や「家族への攻撃性」などの問題行動の程度に「有意な差があることが証明された」(菊水教授)といいます。特に大型犬については、サンプル数が限られていたものの「引き離し時期の違いによる影響が相対的に強めに出ている」としています。参考資料
朝日新聞DIGITAL 犬の問題行動、生後8週以降の「引き離し」で減少
グノシー 親元に生後8週以上いた犬、攻撃性など問題行動の割合が減少
現在の動物愛護管理法では、
『生後56日(平成28年8月31日までは45日、それ以降別に法律に定めるまでの間は49日)を経過しない犬及び猫の販売又は販売のための引渡し・展示は禁止』
とされています。
つまり、平成28年9月1日から現在に至るまでは生後49日未満の子犬の販売が規制されるようになりましたが、生後56日未満の販売はまだ規制されてはいないのです。
日本以外の多くの先進国では、8週齢(生後56~62日)までは、子犬や子猫を生まれた環境から引き離すことなどを法令で禁じています。
動物愛護管理法の改正は、2018年9月予定です。
日本も他の先進国のようになれるのでしょうか。
今後の動向に注目です。