昨日1月14日は、南極に取り残されていたタロとジロが、奇跡的に生き延びて発見された日です。
南極観測隊に同行したタロとジロ含む15頭の犬が、帰国の際に船が氷に阻まれ接岸できず、極寒の地に繋がれたまま置き去りにされました(隊員たちはセスナで救出)。
1957年の当時、なんてかわいそうなことをするんだ!と、多くの非難の声があがりましたが、一番無念だったのは一緒に過ごしてきた隊員たちに違いありません。繋いだまま放置したのは、共食いを避けることと、すぐに交代の隊が訪れると思ったからなんだとか(実際は悪天候で来れず)。また、むやみに多くの犬を放し、アザラシなどを襲って生態系を乱してしまう恐れもあります。
そして2年後の1959年のこの日、樺太犬のタロとジロだけが極寒の地で生き延びていたのが発見されるのです。
私は、そのタロとジロを当時実際に発見し、保護した隊員の方にお会いしたことがあります。
もう何年も前ですが、日本動物愛護協会のイベントで講演されていました。どんな話しの内容だったか・・別にその後のお酒や食事が気になっていたわけではありませんが、悲しいかな今となってはほとんど覚えていません・・。
しかしミーハーな私は、講演が終わり立食パーティーが始まると、すぐにその方の元に駆けつけ、一緒に写真を撮ってもらいました。
もうかなりお年をとられていたはずですが、さすが元隊員だけあって背筋はピンとして、優しいお顔にはそぐわぬ凛としたオーラを感じました。
当時のお写真を見せてもらいましたが、イチローにそっくりのイケメン兄さんといった感じで、白黒でしたが南極の地にバックにセスナ?、片膝ついて犬を半分抱くような格好のそのシーンは、まるで映画のワンシーンみたいにカッコよかったです。
ちなみに映画『南極物語』については、「あれはドラマですから‥現実とは全然違いますよ」と、少し悲しそうに答えてくれました。
by 倉西