「犬」より「猫の」方が病院嫌い!?
株式会社TYL(東京都港区)が「ペットの健康と動物病院に関する実態調査」と題して2023年1月~2月の期間にインターネット上にて全国の20~60代の犬猫の飼い主の男女540人(犬の飼い主:273人、猫の飼い主:208人、犬猫両方の飼い主:59人)に調査をした結果、犬の飼い主では半数以上、猫の飼い主では7割強が「動物病院を嫌がる」と回答したことから、猫の方が動物病院を嫌がる傾向にあることが分かりました。
まず、「動物病院へ連れて行くのに苦労したことがありますか」と聞いたところ、「苦労したことがある」と回答した割合は、犬の飼い主で54.6%、猫の飼い主が57.2%、犬猫両方の飼い主では81.4%となりました。
また、「動物病院に行ったことがある」と回答した犬猫の飼い主519人に「ペットは動物病院を嫌がりますか」と聞いたところ、犬の飼い主(267人)の52.1%が「はい」と回答したのに対し、猫の飼い主(194人)は75.8%、犬猫両方の飼い主(58人)は82.8%であったことから、猫の方が動物病院を嫌がる傾向にあることが分かりました。
続いて、「動物病院を受診する上での悩み」について聞いたところ、「待ち時間が長い」(192票)、「移動が大変」(190票)、「治療を嫌がる」(178票)、「ケージを嫌がる」(169票)が上位に挙げられました。
次に、全回答者に「ペットの健康で、困っていること」を聞いたところ、「爪切りや耳掃除」(150票)が最も多く、次いで「特にない」(144票)、「嘔吐」(129票)、「デンタルケア」(112票)と続きました。
犬や猫にとって、動物病院はたいてい不安や緊張が織り交ざる「嫌な場所」ですから、アンケート結果の「嫌がる割合」が意外に低くて、びっくりしました。
最近は、定期健診など必ずしも怪我や病気じゃなくても定期的に病院に連れていく飼い主さんも増えたため、動物にとっては不調や痛みを抱えた上でさらに拘束されたり無理やり口を開けられ投薬、注射など嫌なことばかりされる場とは限らなくなったので、そうした背景もあるのかもしれませんね。
人の場合は「病気を治すために病院へ行く」という少なからずポジティブな思考が働きますが、ペットにとってはわけも分からず環境が変わり、それも他のペットたちのネガティブな感情や緊張が充満したストレスフルな場所に連れて来られるわけですから、動物の本能として苦手意識を持つのは当然ですよね。
私も病院(特に歯医者)が大嫌いで、今の歯医者さんはめちゃくちゃ優しくて腕がいいので通っていますが、それでも治療前には「痛くしないでください」を連発し、治療後はシートが緊張の汗でびっちょりになるため、ハンカチとは別にタオルも持参して行っています。
以前、私のカルテが床に落ちた際見えてしまったのですが、赤丸で大きく「痛がり」と書かれていました・・(恥)。
病院を嫌がるペットには、少しでも慣れてもらうよう、特別美味しいトリーツなどを用意していくことをお勧めします。
ちゅーるなどをペロペロさせている間に診てもらうことができれば、犬や猫にとっても安心できる環境になるかもしれませんね。
by 倉西