前回、「11月11日『箸の日』に考える“犬の食べ方マナー”」と題して、“ワンちゃんの上手な食べ方”についてお話ししました。
人間の指を箸に見立て、手からフードを上げた際、当然飼主さんとしては“痛くない”食べ方が望ましいですよね。
ということで今回は、具体的なそのしつけ方についてご紹介します。
なぜ指まで噛んでしまうのか?
食欲旺盛だったり、普段からお皿でしかフードを食べた経験がない犬の場合、目の前においしいものが出てきたら、いつもと同じ感覚でバクッと食べてしまうのは、ごく当たり前のことです。
スプーンとフォークの文化圏の人に、いきなり箸を渡しても上手く扱えませんが、箸をぶっさせば食べられるように、『手』からなのか『皿』からなのかは犬にとって些末な問題で、普段通りパクつけばおいしい経験ができてしまうのです。
手から上手にフードを食べる「しつけ方」
噛まずに、やさしく食べてもらいたいわけですので、「いきなり指からあげる」のではなく、まずは「手のひらからあげる」方法を試みましょう。
こうすることで、犬は“噛む必要なく”フードを口にすることができます。
あげるときは、焦らさずパッと、犬が食べやすい位置まで下げてあげます。
これを一粒一粒何度も繰り返すことで、手から“美味しいものが出てくる”ということを学習させ、また同時に“焦って飛び付かなくても、必ず食べられる”ということが体験できるため、次第に落ち着いて食べられるようになっていきます。
そのうち、指から上げても、同じように上手に口に入れてくれるようになるでしょう。
しかし、どうしてもうまくいかない場合は、次の方法を試してみてください。
環境をかえてやってみよう
物理的に手を噛まれない状況を作って行います。
具体的には、サークルやベビーゲート越しに、フードを与えてみましょう。
そうすると犬は、衝立が邪魔で口が届きませんので、舌を出して舐めとるしかありません。
これを繰り返し、噛まなくても食べられるという、人にとっての“適切な食べ方”を体験から学ばせることができます。
サークル越しに上手に食べられるようになったら、今度はサークルなしで最初のステップ(手のひらからフード)からトレーニングを再開しましょう。
前回の記事でも言いましたが、ワンちゃんが上手に飼主さんや他の人の手からフードやトリーツを食べてくれたら、今後様々な「しつけ」や、より深いコミュニケーションに役立ちますね。
以上、「手からフードの上手な食べ方」を簡単にご紹介させていただきましたが、より詳しく専門的に学びたい場合は、こちらの動画がオススメです。
by 倉西