チョーク「窒息・息苦しくさせる」チェーン「鎖」と意味する通り、犬が従わない場合に強く引き首を絞めて、嫌悪刺激を与える道具です。
チョークチェーンは、一時的に犬の首を絞めて刺激を与えるためのものですから、正しい行動を取ってリードが緩んだ状態のときには、首輪も緩んで苦しみから解放されていなければいけません。そのため、装着するときには「向き」にも注意がひつようです(締まった状態のままにならず緩むかどうか)。
これを間違うと、犬が引っ張ってどんどん首が締まり、しかし締まったまま戻ることなく、ゼイゼイと酸素が行き渡らずチアノーゼ(血液中の酸素不足で舌や唇が青紫色になる症状)を起こし、そのまま倒れてしまうこともあります。
この道具は引っ張らせた状態で締めっぱなしで歩くものではなく、犬が引っ張った瞬間にチョーキング、ジャーク、ホップなど呼び方は色々ですが、緩んだ状態からガッと勢いよく引いてショック(痛み)を与えるものです。
当然犬はその刹那、ギュンッと首が締められ訳も分からず嫌な思いをしますので、その行動をやめる、というよりは、痛みのショックで継続できなくなります。
<チョークチェーンの弊害>
犬の首には、繊細な神経がいくつも通っています。
首の頸動脈にプレッシャーをかけると、眼球の圧力が上がって目の奥の神経(網膜神経筋細胞)が傷つき、緑内障のリスクが高まることが証明されています。
チェーンが当たる部分の毛が抜け皮膚に外傷を負ったり、何より視覚神経の継続的な損傷は眼痛や頭痛を引き起こし、失明のリスクもあるのです。
人道的な見地からも最新の動物行動学を学ぶ世界中のトレーナーたちに疑問視されており、APDT(英国ペットドッグトレーナーズ協会)において「チョーク・チェーンの使用禁止」を宣誓されるなど、ある種時代遅れの道具ともいえます。
ペットシッターブログ⇒『こんなに危険!?犬のチョークチェーン』