1日に何件ものお宅に訪問し、大型犬や引っ張りの強いワンちゃんのお散歩や、元気いっぱいのペットのお世話をするペットシッターの仕事は、体力仕事です。
ペットが好きであること、そして好きだけではなく知識やハンドリング技術を備えていることに加え、特に繁忙期は『体力』も必要とされるのが、ペットシッターのお仕事です。
「知(ペットの専門知識)・技(動物を扱う技術)・心(愛情や思いやり)・体(健康な体と体力)」この4つのパワーバランスが大切ですね。
ということで、今回はスタミナについてのお話です。
ペットシッターに必要なスタミナ
『体力』は大きく分けてパワー(瞬発力)とスタミナ(持久力)に分けられますが、ここではスタミナを重視して考えたいと思います。
一瞬の判断力で瞬間的に制御する“パワー”ももちろん大切ですが、そうした「危険」を常に予測し回避でき得るだけの、精神的かつ肉体的な“ダレない持久力”も、シッターにとって欠かすことができません。
体力が低下すると集中力も低下しますので、現役シッターの皆さん、またペットシッターを目指す方は、ぜひこの夏さらなる体力UPを目指しましょう。
筋肉のお話し
筋肉には、持続的な運動を得意とする「遅筋」と、瞬間的に大きな力を発揮する「速筋」の二種類の筋繊維があります。
例えるなら、マラソンに必要な長時間稼働する筋肉と、短距離走に必要な瞬発的で爆発的な筋肉の違いで、まさにスタミナとパワーの違いですね。
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筋肉の種類が分かったところで、遅筋を鍛えることのメリットについて見ていきましょう。
遅筋UPの効果とトレーニング
ペットシッターにとって、持久力(スタミナ)をアップする効果は絶大です。
まずは何といっても、“疲れにくい体”を手に入れられることです。お世話が重なる繁忙期には、特に実感できるでしょう。
私は入社当初、体力には自信がありましたが、研修で小柄な女性シッターさんについていくのがやっとでした・・。
お散歩が二件、三件と続くと、「おいどうした俺の足!こんなもんじゃないだろ!?ここが限界じゃない。まだ行ける。まだ止まれない。クッ・・ここまで?否!進め!進む。諦めるのは、倒れてからでも遅くない!」状態になり、あろうことか「あの、これってあとどのくらい歩きます?」などと弱音を吐く始末。
ここからは延々「遅筋効果」の話が続きますので、興味のある方だけクリックして読んでください
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さて、筋力トレーニングというと、辛く苦しいイメージがありますが、スタミナUPの遅筋トレーニングは、ムキムキマッチョを目指す速筋トレに比べると月とスッポン、まさに犬のお散歩のように、楽しみながらできてしまいます。
辛さを感じたら、無理せずやめてしまえばいいのです。お散歩中にほんの少しでもいいので早歩きを取り入れてみるとか(もちろん犬の安全性を確保した上で)、一日のスタートに縄跳びを最初は10回でもいいから毎日飛んでみるなど、本当にちょっとした“有酸素運動”を日常に取り入れてみてください。
「頑張るぞ!」なんて意気込む必要は全くなく、「疲れてきたらやーめよ」くらいの感覚です。
その繰り返しで、スタミナはどんどん強化されていくでしょう。
よく、「有酸素運動は20分以上続けないと意味がない」なんて言われますが、あれは「その方がより効果的」というだけで、1分でも3分でも、それはしっかり遅筋にメモリーされていきます。
ダイエットといった意味では、20分×1でも、5分×4でも、1分×20でも燃やせる体脂肪量はさほど変わらないというのが、最新の研究結果だそうです。
まとめ
筋肉の成長は「運動」×「栄養」×「休養」。
そして奇しくも、遅筋にはチキン(鶏肉)が最適というから、スタミナの神様もシャレがわかっていらっしゃる。あとはキチンと寝て、ペットと共に身も心も健康に過ごすだけですね。
by 倉西