
「あくび」といえば学生の頃、授業中に何度もあくびを我慢した思い出があります。
皆さんも常日頃から「あくび」がでているかと思いますが、この「あくび」、なぜでているのか、どんな理由で出ているのか、いまだ解明されていないそうです。
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あくびをする動物──ヒト、ライオン、ジュゴン──と謎だらけの「あくびの科学」
あくびは、眠いときや寝起き、退屈なとき、極度にストレスがかかる場合などに起こります。近年はヒトだけでなく、動物のあくびを研究することで新たな見地を得ようとしています。最新の研究から「あくびの科学」を解説します。
<「温まった脳を冷やす」説が有力> 脳は温度がおよそ39度以上になると脳細胞が死んでしまうため、その前に冷却しなければなりません。温まってしまった脳を冷却する方法があくびです。 2007年に米プリンストン大のアンドリュー・ギャラップ氏は、「あくびの役割は脳の冷却だ」という仮説を初めて提唱しました。この仮説では、あくびが起こると顎が伸びて脳への血流が増え、深い呼吸により脳の中の温まった血液と心臓から新たに送られてくる冷たい血液が交換されると説明します。
<「あくび伝染」が手がかりに?> ところが2021年、三重大などの研究チームは、完全に水中で生活するハンドウイルカがあくびをすることを初めて確認しました。さらに2022年3月には、同じ水棲哺乳類であるジュゴンのあくびを確認したと発表します。イルカやジュゴンは水中では呼吸をすることができません。これが本当にあくびならば、「あくびには呼吸を伴う必要はない」という説を支持することになります。
では、あくびは何のために行うのでしょうか。
生理的機能を重視する説のほかに、社会的機能を重視する「社会コミュニケーション説」も有力視されています。 2010年、スイスのジュネーブ大のエイドリアン・G・グッギィスベルク氏たちは、「あくびは(眠気や退屈のような)生理・心理状況を他者に伝える社会的シグナルの役目を果たしている」と主張しました。その根拠の1つに「あくび伝染」が挙げられます。 あくび伝染は、ヒト以外の動物でも起こります。 確認されているのはチンパンジー、ボノボなどの霊長類やイヌなどで、いずれも社会性の高い動物です。 伊ピサ大の研究チームは2021年、南アフリカのマカラリ動物保護区にいるライオンの群れで、あくびがうつっていることを発見しました。研究チームは「あくびの伝染は、ライオンの群れの社会的結束を維持するために重要である可能性がある」と指摘しています。
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色々な説があるのですね。
犬のボディーランゲージやカーミングシグナルでも「あくび」はよく見られます。
今度、愛犬や愛猫のあくびを見たらコミュニケーションの一つと思い、こちらもあくびを返して一緒にお昼寝をしてみてはいかがでしょうか。
スタッフ石井