大谷翔平選手が、メジャーリーグ「エンゼルス」への入団会見を行いましたね。
193cmの恵まれた体躯に、体とは不釣り合いなほど小さな顔。大きな外国人選手と並んでも決して見劣りしません。
もし私が漫画家で、とんでもないチートタイプの主人公を描くなら、「プロ最速の球を投げるエースで、打席はもちろん4番、球界ナンバー1のホームランバッター」を描くでしょう。
プロの世界で「四番でピッチャー」という剛田武的ポジションが許されるのは、そしてそれぞれでトップクラスの活躍を見せるのは、後にも先にも彼ぐらいではないでしょうか。
そんな漫画の世界から飛び出したような、大谷選手のメジャーでの活躍が今から楽しみですね。
さて、そんな大谷選手は、幼い頃から犬を飼っていました。
ゴールデンレトリーバーのエース君です。
まさに未来の大エースを暗示するかのような名前ですが、エース君が大谷家にやってきたのは、まだ彼が野球を始める前の小学1年生の頃。11月11日生まれの「1」続きから「エース」と名付けられます。
その後エース君の成長と共に、小学三年生から始めた野球は中学、高校、プロの世界へと、大谷選手はどんどん凄い選手に成長していきました。試合前のロッカールームでは、エース君の写真を見てリラックスし、昨年オフの紅白歌合戦に審査員として出演した際は、年末に帰省できず「犬に会えない」と残念がるほど溺愛していたそうです。
今年の7月、15歳8カ月で老衰のためエース君は亡くなります。人間でいえば115歳でした。
大谷選手が日本ハムに入団を決めたのも、当時のチームのゼネラルマネジャーが犬好きで「エース君に会いたい」と懇願したことが、「犬好きの人に悪い人はいない」と入団決意の決め手になったのだとか。
小学生からプロの世界まで、運命はエース君と共に駆動していったと思うと、人とペットとの不思議な縁を感じますね。
“エース”でもあり、“スラッガー”でもある大谷選手。
メジャーで大“エース”となる活躍は、きっと天国のエース君にも届くに違いありません。
by 倉西