こんにちは。本部スタッフの倉西です。
フランスで画期的な「健康診断ができる犬用公衆トイレ」の記事が大変興味深かったので、ご紹介します。
犬の散歩コースに“尿検査トイレ”を設置。仏ペットフードのスゴすぎるOOH施策
フランスでは毎年、100万頭もの犬が、動物病院での健康診断を受けないまま過ごしているそう。
実際は、たった1滴の尿を見るだけで、犬のさまざまな健康状態が把握できるのです。
簡単でありながらなかなか徹底されていない健康診断を浸透させるため、「犬におしっこをさせるだけで、健康診断ができるサイネージ」を開発。犬の散歩コースとなっている街角に設置しました。使い方は簡単。散歩の途中、飼い犬にサイネージへおしっこをさせるだけ。 サイネージに内蔵された検査機器が自動で尿検査を行い、即時に診断結果を表示します。
このサイネージでは、栄養失調・腎不全・糖尿病・尿路感染症といった疾患を検出することができます。
もしも健康状態に問題が見つかった場合は・・・ 症状に応じたダイエットフードを提案。サイネージにスマートフォンをかざせば、検査結果をダウンロード可能。 そのまま画面を獣医に見せれば、より的確な診療を受けることができます。
犬の散歩は毎日のことで、また排泄の場所もだいたい決まっていますので、そんな日常の中で気軽に健康チェックできるというのは、飼主さんにとっても大変魅力的ですね。
使用後は自動的にクリーニングしてくれるそうですが、とはいえ微細なニオイは残るでしょうから、マーキング目的の犬にとっても、まさに恰好の「公衆トイレ」となるかもしれません。
排泄が検尿も兼ね備えた、画期的なアイディアですね。
そして、この施策はペットフードブランドPURINAが行っておりますので、設備自体が広告塔であり、何より健康に関することですので、“医食同源”とばかりに、販売したいフードに直結します。
こうしたマーケティングをOOH(Out of home)といいますが、直訳すると「家の外」で、つまりは自宅で見る以外の屋外広告メディアを意味します。
ペットシッターの場合は、専用エプロンを着けて、ワンちゃんと楽しそうにお散歩する姿自体が、OOH広告になっているのかもしれません。
実際、ご近所の犬友達の方に「あれ?いつものお母さんじゃないねー」と声をかけられ、ペットシッターの挨拶をして(持ち合わせがあれば名刺やパンフレットを渡し)後日ご依頼につながるケースも少なくありません。
それにしてもこのサイネージ、ワンちゃんネットワークでマーキングがマーケティングに変わる、まさに画期的な技術とアイディアの結集ですね。
日本でもいつかお目にかかれる日がくるかもしれません。
by 倉西