『弁別(べんべつ)』とは、犬が“ある刺激”に対して、別の刺激や環境の差異から異なる反応を示すことをいいます。
例えば「家の中ではオスワリができるのに、外ではできない」のは、家の中と外の環境を弁別し、同じ指示として学習できていないことになります。
この場合、家の中では「室内」で「飼い主が」が「フードを持った(フードがもらえる)状態」で「オスワリの号令」がなされて、はじめて“オスワリ”を学習しています。⇒セットで覚えている
環境が変わると「(他の刺激に晒された)屋外」で「飼い主さん以外」が「見たことのないしぐさ」で「おすわりの号令」がなされても、犬は場所や状況によって“違うもの”と認識(=弁別)し、“何をすればいいのか”わかりません。
弁別とは逆に、ひとつのことを覚えたら、どんな場所や人(眼鏡や服装、老若男女、背の高さや声のトーン)に関わらずできるようになることを般化(はんか)といいます。
情報処理能力の高い人間は般化が得意ですが、犬は「弁別」が得意な動物ですので、リビングで出来たら廊下、隣の部屋や玄関、家の外や散歩中など、様々な環境で教えていくのがしつけのコツです。
by 倉西