9月も残りわずかで、朝晩の涼しさはもうすっかり秋そのものですね。
お散歩のワンちゃんの足並みも、心なしか軽く感じられるようになったのではないでしょうか?
お散歩の時間帯も気にせず、犬も活発に動き回れて快適なシーズンではありますが、しかし同時に『乾燥の季節』でもあります。
空気の乾燥は「犬の被毛」に静電気を発生させ、体の表面や毛の内側にモップのように枯葉や種子を取り込みやすくもします。
汚れたまま放っておくと、被毛の痛みや毛玉の要因にもなってしまいますので、この時期は特に“お散歩後のブラッシング”に気をつけましょう。
この時期(秋)こそブラッシングが大切
暑すぎる時期より、少し涼しくなった頃のノミ・ダニの方が、産卵前に血を吸って栄養を付けようとする傾向がありますので、そうした害虫の駆除にもブラッシングは役立ちます。
とはいえ、慣れていないワンちゃんにとっては、ブラッシングは足先を触られる「嫌なもの」です。
そこで今回、シッター歴20年以上で、CPDT認定ドッグトレーナーとしても活躍のペットシッターSOS千葉南店鶴岡シッターに、上手にブラッシングするコツを伺ってみました。
プロに聞く「ブラッシングのコツ」インタビュー
鶴岡「オヤツやオモチャ、犬が喜ぶものを利用する方法も確かにあります。ただし気を付けないといけないのが、食べ物に執着しすぎて、その時に体に触られると、かえって攻撃的になるような犬の場合です」
倉西「食べ物を取られてしまうと思って攻撃してくるのですね?」
鶴岡「そうです。犬に完全にオヤツを渡してしまえば、それはもう犬のものです。守ろうとする防衛本能が芽生えてもおかしくありません。あくまで人間が与えている、フードの主導権は人間にある、という状態を作るのが好ましいでしょう」
倉西「具体的には、どのようにするのでしょう?」
鶴岡「たとえば、片手で少しずつフードを与えながら、もう片方の手でブラッシングするとか、フードの引っ張り合いになったり片手ではやりにくい場合は、コングに詰めて足で踏んづけ、そこに犬の口元を集中させている間に、空いた両手でブラッシングするという方法もあります」
倉西「なるほど、ただオヤツを上げてしまうのではなく、犬に独占欲からくる攻撃心を与えず、かつブラッシングする時間を少しでも長くできる、まさに一石二鳥の方法ですね。では、ブラシのかけ方についてはどうでしょうか?」
鶴岡「できるだけ犬が受け入れやすい背中や胸あたりから始めていき、徐々に肢周りに移行していく方が、犬を驚かせません。とはいえ、何でもかんでもブラシで取ろうとするのではなく、見えない被毛の裏側に木の枝などが絡まっていると、引っ張られて痛い思いをさせてしまうこともありますので、ある程度先に体全体を触診し、その上で力を入れ過ぎないようブラッシングしてあげると良いでしょう」
いかがでしたか?
ぜひ皆さんも参考にしてみてください。
by 倉西