東京では、今朝は台風の影響が心配でしたが、夜中の内に通り過ぎてくれたようで、通勤する頃にはすっかり雨も風も上がっていました。
台風21号(ラン)だけに、予想以上に足取りが早く助かりましたが、これから暴風雨に直面する地域の皆さんは、ぜひお気をつけください。
台風21号「ラン(嵐)」 国際宇宙ステーションのPaolo Nespoli氏のツイッターより
なぜ嵐を予兆したかのように暴れる猫がいるのか?
「うちの猫は、嵐や台風の前は部屋中を走り回って異常を教えてくれる」という飼い主さんも多いでしょう。色々な機関で研究される『動物の予知能力』ですが、これらが科学で解明される日がきたら、ますます人と動物の“運命共同体”としての絆が深まりそうですね。
聴覚に優れた猫は、人間が聞きとれないほどの高周波音をキャッチできるため、はるか遠くで風が唸る高い音にも敏感に反応します。
私たち人間は、天気予報でさんざん『台風経路』を聞かされているので“心の準備”もできていますが、動物にとっては“何かやばいことが起きそうだ”という予兆しかありません。そのため、場合によっては興奮スイッチが入ってしまい、部屋中を走り回ったりすることもあるでしょう。
個々の性格にもよりますが、子猫の頃に「何でもないこと」と経験から学習していたり、近くにいる親猫が堂々としていたりすると、比較的嵐や台風にも動じなくなります。
猫と天気の言い伝え、どうしてそうなった?
しかし、昔から猫と天気にまつわる言い伝えは実に多く、「猫が顔を洗うと雨になる」なんて、ただの迷信と切って捨てられないほどの的中率を誇っていたりします。
なぜ猫が顔を洗うと雨になるのか?この場合の「顔を洗う」とは、前足でしきりに顔を拭う、あの可愛らしい仕草のことです。
猫はもともと、乾燥地帯の出身です。
そのため“湿気”をことさら嫌う性質があります。
特に猫にとって“第二の目”とも呼ばれるほど神経が張り巡らされた“髭”は、雨の前兆のわずかな湿度変化も敏感に察知します。ハンターとして、常に万全のコンディションを保っていたい猫は、そのためしきりに顔を拭っては、髭が水分を含み弾力を失うのを防ごうとしているのです。
実はこの仕草が「天気予報」に加えた「招き猫」の由来にもなったと言われていますが、それはこちらのコラム<猫と天気>をぜひご覧ください。
いずれにしても、台風が去ってようやく長い秋雨から解放されそうですね。
洗濯日和に感謝し、これからは猫の顔艶がいつになく良いときは、傘を持っていくようにしたいと思います。
by 倉西