皆さんはご自身の血液型をご存知でしょうか。
人はA型B型O型AB型と血液型がありますが、実は犬や猫にも血液型があるのです。
●猫の血液型
猫の血液型は3種類あり、A型、B型、AB型に分けられます。
割合として、大多数の猫がA型であり、次いで少数ですがB型の血液型をもち、AB型は非常にまれです。
8~9割の猫がA型だと言われており、コーニッシュ・レックスや、ペルシャ、スコティッシュフォールド等の猫種では時々B型をもつ個体が現れるそうです。
また、血液には赤血球と血漿がありますが、
・赤血球上にある分子の形状が「抗原」
・血漿中に含まれている特殊なタンパク質を「抗体」
と言います。
違う血液型を混ぜると、この「抗原」と「抗体」が反応し機能不全にしてしまいます。
例えば、「A型」は「A抗原」と「B抗体」をもっており、「B型」は「B抗原」と「A抗体」をもっています。
「A型」に「B型」の血液を混ぜてしまうと、「A型」の「A抗原」に「B型」の「A抗体」が反応し機能不全を起こしてしまうというわけです。
また、AB型は「A抗原」と「B抗原」と持っていますが、抗体はもっていません。
そのため、輸血する際には注意が必要です。
●犬の血液型
犬の血液型は10種類以上あると言われていますが、現在国際的に使用されているのはDEA(Dog Erythrocyte Antigen:イヌ赤血球抗原)型の8種類になります。(DEA1.3を加えた9種という見方もあります。)
犬の血液型種類
DEA 1.1
DEA 1.2
DEA 3
DEA 4
DEA 5
DEA 6
DEA 7
DEA 8
上記の血液型にはそれぞれ「Rh+(プラス)」と「Rh-(マイナス)」に分けられます。
さらに犬は1頭で2~3種類の血液型を同時に持つことができます。
例えば、Aという犬は「DEA 1.1(+)、DEA 3(-)、DEA 6(+)」の3種類の血液型をもち、Bという犬は「DEA 4(+)、DEA 5(+)」の2種類の血液型をもつことができるといった具合です。
犬は人よりも複雑な血液型を持っていることが良くわかりますね。
犬猫の血液型は動物病院で調べてもらうことが出来ます。
大きな手術になりますと輸血が必要になる場合もあります。事前に調べておけば、いざという時に役立ちますので、興味がある方はぜひ動物病院へご相談されてはいかがでしょうか。