100m走の桐生祥秀選手が、日本人初の9秒台(9秒98)を達成しましたね。
子どもの頃、カール君というめちゃくちゃ速い人形がいて(笑)、こんな化け物に勝てるわけないと思っていましたが、要はあれと同じくらいのスピードで生身の人間が走るわけですから、それはもうとんでもない速さです。
『陸上競技』は、オリンピックの標語である「“Citius”(より速く) “Altius”(より高く) “Fortius”(より強く)」をシンプルに具現化していて、誰が見ても単純明快に勝者が分かり、その中でも100m走は花形です。
これでまたひとつ東京オリンピックが楽しみになりましたね。
これを記念して、『人類トップvs動物』の図式で、改めて動物たちのその卓越した身体能力、進化の過程で得た驚異的な素質を見ていきたいと思います。
【100m走】ウサイン・ボルト(ジャマイカ)vsチーター
まずは、人類最速の男ウサイン・ボルト(9秒58)VS地上最速の哺乳類、水前寺清‥ チーター。よーいスタートで100m走を勝負したなら、ボルトがまだ半分の50m地点で、既にチーターはゴールしています。
立った状態から5秒95で100mを駆け抜けるチーターの記録がありますが、実は短距離なら、初速からトップスピードへの到達が早い犬もほとんどチーターと差はありません。
ボルトの最高速度が時速44kmなのに対し、チーターは100km、最速犬種でおなじみのグレーハウンドは時速70km(一日一歩三日で三歩三歩進んで二歩下がる水前寺清子は0.0000098km※約1cm 倉西調べ)、犬全体の平均でも時速約50kmですから、いくら我々人間が散歩中かけっこを挑んだところで、勝てるはずがありませんね。
【走り幅跳び】マイク・パウエル(アメリカ)vsカンガルー
26年間破られていない人類の世界記録8m95。これはバスの一番後ろの座席から運転席ぐらいまでの長さですから、そう考えるととんでもない飛距離です。
しかし、動物の世界はこんなものではありません。カンガルーの中でも特に脚力に長けたオオカンガルーは、なんとこの距離を助走無しの一回のジャンプで飛び越えてしまいます(約9m)。さらに猟犬などに追われて逃げ走っているときには、助走ありで13.5mも飛んだという記録がありますので、まさに“ぶっ飛んだ”身体能力ですね。
ちなみに、ジャンプが得意な猫は『助走なしで1.83メートル幅を飛び越える』というギネス記録を持っていますが、これは小さな台から台へのジャンプです。もし“助走あり”ならどれだけ飛べるのか?ぜひテンションが上がった夜中の猫の運動会のときにでも、測ってみたいですね。
【走り高跳び】ハビエル・ソトマヨル(キューバ)vsピューマ
人類最高記録は2m45。電話ボックスが約2m25ですから、あの高さを飛び越える人間がいることに、もはやびっくりです。でも動物先輩はこんなもんじゃないんでしょ?その通り。ピューマは最高5mの高さまで垂直に飛び上がることができます。つまり街に放たれたピューマから逃げる際、歩道橋(4.8m)の上にいたって安全ではないということです階段上ってきますから。
何たるジャンプ力!ちなみに、メジャーどころでピューマをもってきましたが、動物界一のハイジャンパーは、クリップスプリンガーというウシ科の動物です。もはや名前からしてスプリンターですね。何と高さ8mまで跳躍するというから、ここまで圧倒的な実力の差を見せられたら、我々は黙っているしかありません。
とりあえず三種目比較しましたが、その差はもう歴然です。
動物たちの様々な能力、特性を尊重し、これからもお互いより良い環境と関係を築いていけたらいいですね。
by 倉西