子供の頃、犬に噛まれたことがあります。
近所のつながれた犬で、人が通るとよく吠える犬でした。
犬小屋の近くには、鉄棒のようなぶら下がれるものがあり、学校からの帰りでテンションの上がった私は、そこにぶら下がって遊んでいました。
リードの安全圏もあり、ぶらんぶらんと余裕の僕少年。
しかし、リードは張っていたわけではなく、実は犬が近づこうと思えば届く距離でした。
それを知らずに、得意の足かけ後ろ回りで遊んでいたら、お尻をぱっくり噛まれてしまいました。
泣きながら帰る僕少年。
血も出ていたので、すぐに親と一緒に病院に行きます。
お医者さんは、私のお尻の歯型を見て「どういう噛まれ方をしたんだ?」「野犬に襲われたのか?」と訝しがります。
よくある噛まれ方
珍妙な噛まれ方
医者の想像
しかし僕は、恥ずかしくて最後まで自分がぶら下がった状態で噛まれたとは言いませんでした。
少年から大人に変われた気がした、夏の日の思い出。
by 倉西